Home > MMM > MARQUEE Vol.81 裏話:毛皮のマリーズ

MARQUEE Vol.81 裏話:毛皮のマリーズ

  • Posted by: MMMatsumoto
  • 2010年10月13日 18:26
  • MMM
Image2331.jpg


とにかく暑く、熱かった。
今年の夏焼けは、ほぼロケ焼け。

朝 7:00 ロケバスで出発。帰り19:00。
いきなり最初の予定地・葛西臨海公園を、
行ってはみたものの駐車場から撮影場所まで遠くて暑くて耐えられず、
パス。
(笑)いきなり、です。

が、実はこのパターン、マーキーは強い。
これまでも CORNELIUS や BUFFALO DAUGHTER や PIZZICATO FIVE や、それはそれは"変更もクリエイトの一部"というか、
「いいもの作るのなら私は冬の湖にも入りますよ!」と言ったのは、
当時撮影中だった KAHIMI KARIE さんだったけど、まったく同感です。
っていう人達と一緒に紙面作りをしてきたので。
決めてある事を形にするよりも、
決め事から更に発想していくその場の勢い、
これが命を吹き込むことを知っているので。

で、打ち合わせ段階で「んー」ってなってても、
なぜか現場になると「あ、それ、行きましょう!」ってなるんですよ。
なんか、軽~い。
でも実は、それが楽しかったりする。
そうそう、多分、ハプニングが起きないかと内心思ってる。

ということで、更にロケバスを走らせ、表紙になったいる海岸に。
ただでさえ36度なのに海岸で直射日光で45度?で、あの衣装。
そのまま1時間。本当申し訳なくて。
でも「暑い」の一言も言わない志磨くんには美学すら感じた。
それはステージで大汗かいてても同じ。
このへんなんですよ、要は。物作りに懸ける熱っていうか。
それ、感じるなぁ、志磨くんには。

その後、都内も走り回って、各所で撮影。かなりゲリラで。
志磨くんからもアイディアが出たりもして、
その写真、今回使ってないんだけど、どこかで出したい(次号?)。

あ、あと、爪。
あれは特注で作りましたー。
なのでサイズもピッタリ。

というか、今回の毛皮のマリーズ特集は、
もう打ち合わせの段階からキてた。

さっき書いた"いきなり変更"な主は、
今回のアート・ディレクター&フォトグラファーのコンテムポラリー・プロダクションの信藤三雄氏。
この人は80年代~90年代初頭に、広告という宣伝物を、
そしてジャケットという入れ物だったものを、
クリエイターの表現の場に変えた張本人の一人です。
最近だとユーミンとかミーシャのジャケとかでも有名だけど、
90年代前半に、フリッパーズ・ギターやオリジナル・ラヴや
ピチカート・ファイヴ等のジャケを通じて爆発。
勢い凄くてジャケも変形、オマケもいっぱいに。
今や当たり前な変形ジャケを、
国内ロック/ポップフィールドにもたらせた張本人です。

その信藤さんとは今回が、ピチカート・ファイヴの『東京』特集号、クラムボン特集号、以来。

というか、志磨くんが打ち合わせの段階から超絶渋谷系でビックリ。
「こんな人が今居るんだぁ」。
信藤さんとも言ってたんですが、
まるで元ピチカートの小西(陽康)さんみたいで。
それもメンタル/フィジカル両刃でロケンロー。
背も高いし、手足も長くて、何着ても似合うというか着こなせる。
野宮(真貴)さんが昔言ってた「着倒す」。
あれが出来そうって瞬時感じた。

それで僕とライターの岡村詩野さんで計5時間半、
インタビューしたはいいんだけど、これがまた最高で。

いやー、志磨遼平、逸材ですよ! 最近だと、菊地成孔以来。
「ロック」におさめておくには到底最初から無理がある。
話していて本当に面白いし尽きない。感性がいい。
これでステージでフロント張れるんだから理想的。

とりあえず、『Mary Lou』に関するインタビューは、
18000字越えでおさめたけど、30000字は軽く行けます。
っていうか、このメイン・インタビューに続いている脳内開くインタビュー自体、全っ然おさまってなくて、
実は次号(12/10発売)に持ち越しせざるを得ませんでした。
本当にカルチャー度の高いロック野郎な志磨くんなので、
話してると次々アイディアが浮かんでしまって。
それともまた別で、ロケバス移動中に、思いっきり趣味話してたら、
もうそれも実現したくてしたくてたまりません!

久しぶりに、意欲をかき立てられる人に出会った。
信藤さんも同じ事言ってた。

とにかく、長時間かけて読んでください。
たまには読書もいいと思いますよ。
みんなで読書しよう! 秋だし。それから外に出る。秋だから。

Home > MMM > MARQUEE Vol.81 裏話:毛皮のマリーズ

Search
Feeds
Tag Cloud
Links

Return to page top