- 2011年6月 8日 16:03
- MMM
ていうか、1号終わると頭の中が砂浜ーみたいな、
記憶、全然無いー、みたいなこの感じは、
ちょっと一夜漬けのテストの後みたいだ、いまだに。
いくつだよ!いったい。
本当は要するに、取材直後に書いとけばいいってことか...
で、思い出す。
今週 6/10 発売の最新号 MARQUEE Vol.85
(表紙:ねごと/やくしまるえつこ)のことを。では。
えーと、andymoriの3人に会った日は...
そう、最初に撮影しようとしたら、
途端にザバーと15分くらい豪雨になって、カラッと晴れ。
そうそう北関東の方で竜巻だったかが起こったあの時。
原宿の山手線沿いで撮影。フォトグラファーは中野(敬久)くん。
隣でモデルの女の子が撮影してて...
andymori・小山田くんの底力が出たニューアルバム『革命』は、
彼の底力が優しさになって出ていることが最大のポイント。
震災前、まだ多くの人達が浮かれてる頃から、
というか多分ずっと以前から、
「この人は夢見れる気質なんだけど、どっか冷めてる」って思ってたその冷めてるっていう所が底力の正体だな、と。
昔、お姉さんの死も経験しているから、多分人一倍、
生きるってどういう事なんだろうとか、
絵空事じゃなく考えざるを得なかっただろうし。
少し腹をくくってる感じというか、
だから日常の表面的な事を大して気にしていない感じが
この人には以前からある。
考えてもしょうがないことは流れに身をまかす的な。
だから震災があっても、彼の気持ちは急変しなかったはずだし、
逆に「やっぱり」って思った部分もあったんじゃないかと思う。
普段は伏せられてた世の中のいろんな事があぶり出されたり、
右往左往している人達の気分や行動を見ていて。
最初から予測できてた部分はあったはず。
音楽の快楽的な楽しさは充分体感していたと思うけど、
その快楽の中核を成しているパワーみたいな漠然としたものを、
震災があって、どこへ向けるかがハッキリしたというか、
音楽がどうやって人の気持ちに機能すべきか、自分に何が出来るか、
そこでの確心を強めたというか。
だから『革命』は性格がハッキリしてるんだと思う。
そのパワーがデカイ音とか激しい曲みたいな肉体依存の"力"として出てるんじゃなくて、気持ち的な"優しさ"になって、聴いためには"心地いい"くらいの感じで出ているところに、彼の深みを感じる。
他人がどう言おうと自分はこう思う的な、確心的な、そういう強さ or 確かさが、自分の事以上に他人に向けられた。
そこが今作の深みだし、サラッと聴ける程のフッ切れ感になって出てる。
それは震災が彼に決心をさせた部分って言っていいかも。
で、1曲直前でカットされた曲があって、
それこそが今書いた事を究極指し示してると僕は思ったけど、
カットした理由が、また小山田くんらしくて。
優しいんだよ、彼は。
愛情ってことを本当に知ってるなぁって思う。
バンドも今勢いあるし、
アルバム聴いてのとおり気持ちもスッキリしてるし、
今の時世にこのアルバムはタイミング良すぎるくらいだ。
革命するなら、こういう革命の在り方がいいよね、と思います。
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